詩
走れ! 走ろう! 足跡だってしっかりつけて ジャンプで前脚 雪に沈んでも まだまだ進める まだまだ走れる 寒風を切って 鼻の頭に 雪をくっつけてても どんどん行こう 先を目指そう もっかいもっかいジャンプ 走れ! 走ろう! Pinterestより
どうにもと言うか どうやらと言うか まあわたしはひどい具合に 疲れ切りその挙げ句 周りも見えなくなっているらしい 眩しいのは街灯だけじゃなくて こころの奥まで照らそうとしてくる みんなの視線だ おそろしいね こわいよね そびえている建物 薄明るい夜空…
この声は届くだろうか キミのところに届くだろうか キミの気持ちに届くだろうか キミのこころに届くだろうか この声は響くだろうか キミの耳朶に響くだろうか キミの思いに響くだろうか キミのたましいに響くだろうか ボクはあきらめない だから 遠くとおく…
ボクはずっとね? 周りのものごとは すべて流転し変わっていき 長く続くものなんて この世界にぜったいない そう思っていたんだよ 「そんなことはないよ」 そう教えてくれたのは 誰あろうキミなんだ 変わらないものもある 変えられないものもある 変えたくな…
もう言葉も出ない なにも出ない 感情は真っ白いかと そう思えど朱紅に染まって ただ茫洋としたがらんどうの中 燃え立つ焔だけが ごうごうと叫んでいる なんの炎なのか 聞くまでもないだろう わたしもそうだ だけれども わたしの「中」に 燃え盛っている感情…
今日は比較的に楽です なんせ、雪がやんでいますから 横殴りの吹雪の中でも わたしたちは走りますが やっぱりおだやかなお天気ですと 気持ちも少し、弾みますよね エンジンの調子も、今日は良いので ゆっくりゆっくり クラッチをつないでもらって わたしもに…
こうして振り返ってみると ふと、思い返してみると 去年は、紅葉がとても見事だったなあ 特に、夕刻のが いつも走っている、ボクにとって馴染みの そんな風景だったけど お客さんみんなが、わぁって 車窓からの眺めを、喜んでくれてた そりゃあ嬉しくなるも…
気持ちをすべて、持っていかれてしまうほどに ボクの吐息は、粉々になったかと見違え そうだ ここはいつか来た場所 キミとまだ出会う前 いつしかの予感が働いていた 手を握りしめることで つながっていたキミとボク いまは体温が離れているけれど そこにも、…
こんばんは もう三が日も終わろうとしているんですね って、え? 今年に入って、もう三日も経っちゃったの!? は、早すぎるぜよ…… この地球、加速装置内蔵と違う?と疑うともみです 早くなっちゃったのは、まあどうしようもないので つか、年齢とともに加速…
わたしはずっと 間違ったことをしてきたのかな たしかにそうかもしれないよね 王子に嘘を付き続け 嘘に嘘を重ねて その上に嘘を…… だってあのときには これが最善じゃないにしろ 本当に良い方法だって思えたんだもん そりゃ 王子と手をつなげて嬉しかった 初…
よろしくお願いします その思いとともに手渡される 単線手動閉塞方式のタブレット 雪はやんでいても 凍りつくような寒さが ピンと張り詰めていて タブレット交換にも一苦労 腕木信号機が現役だった時代 わたしたちはこんなふうにして 信号機を動かし 安全確…
遅いな、遅い では少々、遊んでやろう なりふり構わず逃げるがいい 追って、追って 疲れ果てたところに 爪と牙を見舞ってやる 本気で逃げているのか、愚かな 実に愚かな その選択肢 間違いに気づくときには まあ、手遅れだがな まだ耳が働いているうちに こ…
あなたと、キミと わたしにとっては、それこそふるさとで 懐かしさに少し、頬が緩む いつも歌っていたあの岩場も 厚く茂った森の葉も 見覚えのある風景が、こころを温かくする 王子、ねえ わたしはあなたから、数え切れないしあわせを 今でもこうしてもらっ…
ボクの時間は止まったままだけれど 季節は確実に移ろっていって 次第にボクも、その移ろいに 飲み込まれようとしているんだ 悲しくないし、嘆くことでもない いつかはこうなることが ボクには ボクたちにはわかっていた だから、止まったままの ボクの時間だ…
今日は疲れたよ (いつも大変ね) でもまあ、ここまで帰ってきたし (うんうん) 見方によっては、ここだって (なあに?) 天国への階段、なのかもなって (縁起でもない) いやいや、死ぬわけじゃない (そうであってください) 登りきれば、きっと (きっ…
そっか、キミには初めてかもしれないね いやぁ、だからって そんなに意外そうな表情、するなよぅ 媚びてるわけじゃないよ? 迎合してるわけでも、もちろん無いからね? ただ、その、さ いつもキミたちは、わたしを遠くででも見かけると 逃げていってしまう …
郷愁にひたりたい気分でもなかったけれど やっぱり、と思って引き返してみた と言って、だれかがあたたかく迎えてくれたり わたしを待ち望んでくれている 酔狂なひとも、そうそういないだろう これでいい 自暴自棄の一歩手前のように こころのなかで、なにか…
泣きたいときに泣けばいい こらえている必要もなければ 耐え抜く覚悟も要らないものだ そうするときっと キミはこう言うんだろう 「できていれば苦労はしない」 その通りだな だれだってできれば、それに越したことはない だけど、振り返ってみろ ずっとキミ…
ここにあるのは 凍てついてしまったレールと 身を切る雪風 でもボクたちには 熱く流れるひとびとの 寒さに負けまいとするつよさ それがある だからこそ頑張れる だからこそ走って行ける 転轍機にはカンテラが置かれ ボクたちの仕事を より良い方向へ励まして…
とどかない こころのなかで、誰かが嘲笑した 誰か、んーん、ちがうな これはボクだ ボクがボクを笑ってる、嘲笑ってる そのうちに笑い声は 強くつよく 兇笑に変化していって 耳をふさいでも、あたまを振っても わあんわぁんと響きまくる 仕方がないか ボクは…
拝啓 はじめまして 長くなるかもしれませんが、お手紙を書かせてください ボクは極秘の扱いでした ボクの存在は秘匿とされていました 名前は 「マニ30 2012」 これだけで、あぁキミかと わかってくださる方 相当に鉄道がお好きですね マニ30は、ボクの名字の…
悲しみや苦しみがわからないのなら 悔しさや憎しみがわからないのなら 一歩下がって 自分自身を見てみるといい それすら負け犬の行動と? ちがうね 下がってから己を見ると言う 勇気に満ちた行為を選択したのさ まだわからないと? キミはいま、しあわせだな…
こんにちはー どうやらお昼のペモリンが効いてくれたようですが、やっぱり眠たい眠り姫()ともみです どーにもねー 強烈で猛烈で爆烈な眠気が、いっつもつきまとっていて あ、中の子たち(内部人格さん)が出たいときも、眠くはなってはくるんですが、今日…
山間部の一定しないカーブ 牽引すべき貨物はとても重たく ひとときも油断できない 休憩したくとも ボクが停車できる駅は非常に限られていて 次第に汗がにじんでくる そろそろ秋めいて 空気も爽やかなものになっていて ではあれ緊張が続くからか これは誇りと…
ゆったりと走っています まあ、そんなに 急ぐ理由も見つかりませんし どうしても早く目的地まで 到着したいとおっしゃるのなら ボクは不向きなので 特別急行列車をご利用なさること そちらをオススメしますよ なんでそんなにやる気が無いんだ ああ、顔に書い…
そうか まだ伝えていなかったな 最初で最後だ 憶えておけよ、次はない 不用意に呼ぶな 敵と判断しなかったから こうして振り向いたが、だが まあ、用心することだ 繰り返しておく、次はない (Pinterestより)
たまにはこんなのもいい 愛称表示は無愛想でも 誇らしくもある「臨時」 なぜかって? それだけボクが頼られている その証左になるじゃないか 列車番号も9000番台 スジを縫うかのように ボクの道行きが定められている これからが 本当のちからの見せどころ で…
そろそろ終わりも近づいて ボクたちはその役目を果たしたこと 改めて知ったんだ 荷物も乗せて ひとびとを乗せて 何よりも大切だった みんなの思いを乗せて ボクたちは走り続けた それももう終わる レールは撤去されて 生々しくも土が掘り返され ホームも崩れ…
こんばんはー 寝不足と言うよりも、一睡もできなかった、数年の時を経て眠剤やっぱり必要かもなともみッス 全然眠くなかったので、嘘つき姫と盲目王子の4コマまんが描いてましたよ、どちくしょー どんなん描いたって?と言う声も聴こえる気がしますが、その…
まだ若かったころ キミは純粋な目を持ったまま ずっとさがし続けるんだ! 意気揚々と告げていた 私もかなうものと信じていた いつしか時間の流れを イヤでも経験していたら 虹なんて信じられなくなって キミも私も 伏し目がちになった 虹のふもとにはなにが…