嘘つき姫と盲目王子 二次創作小説06
暑かったですねー
こんばんは
この、じめじめな暑さにはめっぽう弱いともみです
お買い物からの帰り、本当に湿度で倒れかけました
うーん、いかんですね
と言うわけで、更新ですー
お付き合いくださいまし
6 そして、今夜もまた
ギザギザ歌が、とても心地良かったためか。ボクは姫に寄りかかって、うとうとしてしまったらしい。気がつくと、姫の無骨な腕と手が、慈しむかのようにボクを包んでくれている。
「――ゴメンね。すっかり寝ちゃったね」
「んーん、いいの。大丈夫?」
「うん。なんで?」
「ずいぶんと……。そうね、うなされると言うよりも、苦しんでるようだったから」
ちょっと困って、ボクは視線を落とした。
「わたしのせい?」
「ううん。ボクの父と母のこと、夢に見てたんだと思う」
「そっか……」
目を戻すと、姫は少し寂しそうに、まあるいお月さまを見上げている。そして、
「でも。あれからわかってもらえたんでしょ?」
「うーん、どうなのかな……」
ほぅ、と姫は息をついた。
「つらいんだね、王子」
「そうかもね。でも、今は姫がいるもん」
ボッと、姫が真っ赤になった(ように感じた)。
「あ、りりがと」
「こちらこそだって」
「――そう?」
「うん。今夜もまた、あたたかく眠らせてくれたし」
それを聞いた姫は、目を細めた。
「いくらでも」
「うん!」
続くのであります