創作全般よっこらしょ

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嘘つき姫と盲目王子 二次創作小説 Vol.06 「わたしのからだ」

爆睡の日曜日

こんにちは、もしくはこんばんはー

思いっきり寝た、寝過ぎのともみです

 

やっぱり、ちょっとでもムリに行動しちゃうと

フィジカルメンタル、ダメージ来ちゃいますね

 

でも、またもや書いてみましたので

更新いたしますー

今回も短めですので

 

 

 

わたしのからだ

今日は、森でひとりきり。
王子はどうしても外せない用事で、お城にいるの。
今夜は久しぶりに。
ひとりでお月さまへ、歌うことになるかな。

 

なので、って言うのもおかしいけど。
わたしは魔女の館まで、やってきたんだ。

 

でも、ドアをノックする勇気がちょっと出ない。
(どうしようかな……)
逡巡していたら。
ドアが、内側から開かれた。

 

 

「何の用だ?」
わたしを館に招き入れて。
少しばかりめんどくさそうに、魔女が言った。

 

「えっと、その」
言いよどむわたし。
魔女はそれを見てか、くつくつと小さく笑った。

 

「身体のことか?」
「――です」
まいったな。
魔女にはお見通しか。

 

「お主もかつては。学び舎にいただろう」
「そうなんですけど」
無言で、魔女は促す。

 

「あれは、飽くまでバケモノの学校でした」
「まあ、そうだな」
「……」
「ニンゲンの学校に、通いたいのか?」
ほぼ、図星。

 

 

わたしは、ちいさくうなずいた。
「まあ、それも。いずれには手配しようと思っていた」
「あ、ありがとう……」
「火急、なのだろう?」
「そ、そうですね」

 

魔女は、軽く杖を振ると。
黒いふわふわな布に乗っている水晶玉で、何かを見ている。
「なるほどな」
「?」
「さしものお主も、その身体での成長には戸惑うてか」
わたしは、頬を熱くしながらも、うなずいた。
「われにも、いくらかは責任があるゆえ」
一旦言葉を切り、
「これについての問題には、手を貸そう」

 

行いはどうであれ。
魔女の森に、バケモノたちが好んで住み着いている。
そんな理由の一端が、見えた気がした。

 

 

「ほれ」
空中から、魔女は二冊の本を取り出すと。
わたしにぽん、と手渡した。

 

「『あたらしい保健体育』?」
「ニンゲンの学び舎で、用いられているものだ」
『3、4年生』、『5、6年生』と、二冊に分かれている本だった。

 

「この本、何なんでしょうか?」
「読めばわかる」
魔女はそっけない。
わたしは、パラパラとめくってみた。
――ニンゲンの、こころと身体の成長について。
様々な角度から、内容が記されているようだった。

 

「改めて勉学しろ。わからなければ聞きに来い」
「は、い」

 

 

いつもの月夜。
いつもの岩山。

 

今夜は、たった一人の聴衆。
王子の姿がないけれど。
わたしは、お城まで届きますように。
そんなことを願いながら、歌った。

 

(ちゃんと勉強してみて)
ギザギザ歌が、お月さまに、流れる雲に。
溶け込んでいく。

 

(王子と同じ場所で、学友になれたら。いいな……)
でも。
そのためには、変化が少しずつ始まった。

 

『わたしのからだ』
を、知らなくてはならないだろう。

 

(ニンゲンの身体は、やっかいかもしれないけれど)
王子の笑顔が、胸のうちに咲く。
(その分、ステキ。だな)

 

夢見ることは痛くても。
甘さにひたっていたい。

 

そんな月夜だったんだ。

 

 

 

 

おしまい

学校のお話

なんかもう、書くしかない感じです

と、いきなり過ぎますが

この先、少しずつ書いてみようかと

 

まだ、決めてはいませんけどね

 

ゲーム作品が、あたたかくもシリアスだったので

お気楽なお話も、良いかなって

 

 

 

今回のお話は

今回書きました、

「わたしのからだ」

 

TwitterでFFになってくださった、ゲス瓦礫さまのイラストを拝見して

それで、イメージを膨らませたものです

ありがとうございます!

 

今後も、様々なかたの「嘘つき姫と盲目王子」を見たり読んだりして

わたしなりのお話を、書いていけたらいいな、と思います

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました