高嶺の花子さん（一次創作 詩013）

まあなんて言うか

悩みも尽きないお年頃

ってやつかな

こんな表情だって

オレするんだよ？

ちょっとかっこいいだろ

カメラ目線はおさえてるからね

恋わずらい？

なのかなぁ

いやぶっちゃけね

相手は深窓の令嬢って

世間一般ではそう呼ばれてる

ほら

ニンゲンのうたにもあったろ？

「高嶺のなんとかさん」って

あれちょっと

すきじゃないけどわかるな

いやだってさ

どうにもフェミニンに傾いてて

聴いてて照れるんだよ

バレたか

話ずらしたの

そ

相手は室内飼いなの

だからよけいに燃えちゃうんだよね

あー

オレが先に惚れたわけだが

相手は知ってるのかって？

それがわかればこんな顔してないよ

そこでだ

――どうすべきだと思う？

御知恵を拝借ってね

やめてくれよ

ぶつかる前からあきらめたくない

玉砕でもって？

最初から失敗話にしないでくれって

あ

やっぱり？

だよなぁ

オレが出向くしかないよなー

ちょっと聞いたんだけど

ニンゲンもそうだったんだろ？

むかしむかし

はぁー

そっか

いまもむかしもオスは難儀だね

メスは化粧がめんどくさい？

そう言われてもなぁ

ま

ありがとう

ちょっとは気が晴れたし

前向きにもなれた

飼い主冥利に尽きる？

褒めたってなにも出ないぜ？