久しぶりの更新は、ガツッと嘘つき姫と盲目王子!
こんばんはー
カウンセリングの日が近づいていて、ドキドキ止まらないノンストップともみでございます
またもや、お久しぶりの更新となりましたが
こちらも久々の、「嘘つき姫と盲目王子」二次創作小説で行きたいと思います!
んで
いっつも前置きが長いので、今回ぐらい(ぐらい?)はサクッと始めますね
お付き合いくださいませ♪
ずいぶんと前のことだけど。
森の学校で教わった、いろんなこと。
こうやって、人間界にいても役立つことって、意外とあるんだな。
そんなことを思ったんだ。
「大丈夫、姫?」
「ん?あ、まあ」
そう私は答えたけれど。
王子が、心配そうな光と瞳にたたえてこちらを見ている。
「調子悪い?」
「うん、でもま、へーきだよ」
「そっか。何かあったらすぐ、ボクに言ってね」
気遣いあふれる、王子の言葉が嬉しかった。
でもさ。
せっかく時間を割いてくれた、王子にも悪いし。
私だって、デートを終わらせるのはいやだもん。
なんでかって?
んー。
『女の子の日』
でわかるかな?
ちょっとこれだと、王子には伝えにくいよね。
べ、べつに。
(今日はえっちしたるでげへげへ)
とか、妄想しまくってるわけじゃないよ?
まー、妄想はするんだけどさ。
違うちがう。
たしかに、私と王子は。
なんでも話せる、だからときにはケンカもする。
そんな関係ではあるけれども。
わずかばかりこれは、恥ずかしいやねー。
女子同士だったら、全然平気なもんで。
森の学校では、それこそ男子の前でだって。
「ナプキンパスー」
なんてやってる子もいた。
私はしてないよ?
ほら。
多勢に無勢ってあるじゃない。
私のクラス、男子少なかったからなぁ。
だから、やってられたんだと思う。
そんな、ちーとばかし憂うつではある週間なわけさ。
なので私は、一緒に城下町のウィンドウショッピングしてたんだんけど。
近くに、お手洗いのきれいそうなお茶屋さん見つけたので。
王子に誘いをかけてみた。
「いいよ。入ろうか」
「うん」
「のどかわいちゃったね」
「私も。ずっとお店めぐりに付き合わせて、ごめんね」
「んーん。ほら、かわいい服も。勉強になったし」
こうやって、前向きに考えてくれる王子のこと、大好きだ。
カランコロン、とドアベルが小さく鳴って。
コーヒーの香りが満ちている、店内に入った。
窓際の席に案内される。
おひやをトントン、と置かれて。
私たちは一息ついた。
「ふー」
「一気飲みだ」
「そう言う姫も」
「へへ」
王子は、大好きなオレンジ・ペコがあったので、それ。
私は定番だけれども、アイスコーヒーさ。
自然な仕草で、王子が注文してくれた。
さすが王族。
細かい所作さえ、堂に入っている。
私は、飲み物が届く前に、と思って。
ポーチだけ出していくのも、ちょっとはばかられたから。
バッグごと手にして、
「お手洗い行くねー」
と、席を立った。
「げ」
ホワイトクリームの、清潔そうな空間の中で。
私は思わず、声に出した。
いや、経血量に驚いたんじゃなくて、もっと悲惨なこと。
コスメポーチは入ってるのに、くだんの必要なモノが入ってるポーチ。
バッグに入ってねえ……!
座ったまま私は、天井を仰いだ。
(オー・マイ・ゴッシュ)
カッコつけてつぶやいてみたけれど、状態が改善されるわけでもなく。
ちょっと思い返してみる。
(予備を多めにー)
とか、ぎゅむぎゅむナプキンを詰め込んだのは、よー覚えてる。
んで。
それを、ポーチごと忘れてきたわけだな。
思い返しても、状況が改善略。
(うーわ、どーしよ)
かなり困った状況だぞこれ。
ラブホだったら、ほぼ確実に。
お手洗いに2コ準備されてるけど。
ここは喫茶店。
あるわけがねー。
(買いに行くしかないなぁ)
うん、打開するにはそれしかない。
さいわい、近くにファミマがあったのは記憶している。
ちっこいのを買って、コンビニのお手洗いを借りちゃえば。
あとは、なんとかなるだろう。
でも。
王子になんて言って、お店を出よう?
『ナプ忘れたから、買ってくるね!(キラッ!)』
言えねえ。
『アイス食べたいから、買ってくるね!(シャラーン!)』
お店のを食べようよ、って言われるに決まってるし。
フツー、持ち込みできないだろ。
はー。
とにもかくにも、私は緊急措置として。
森の学校で習った、トレペぐるぐるナプキン代わり大作戦、を採用し。
本当に青い顔をして(鏡で確認済み)、王子の待ってる席に戻ったんだ。
「あ、いまさっき届けてくれたよ」
「うん」
テーブルに、飲み物が用意されていて。
王子だなぁ。
律儀に、まだ口をつけていないっぽい。
でも私は、だんだん本気で気分が落ちてきていて。
まー、実際に貧血気味なんですけど。
グラスにストローさえ、させなかった。
「どうしたの、姫」
「ものすごく、悩んでる顔」
「……」
王子は、安心させるような笑みを浮かべて。
「聞くよ?どんなことだって、協力するし」
泣きそうなことを言ってくれた。
私は。
私は、こんな実直でやさしい王子に隠していることが。
なにか、とても申し訳ない気持ちになって。
「あの、ね」
と、素直に切り出してみたんだ。
「そっか。大変だったね」
うう、やさしいお返事。
私は本気べそかきながら、うなずく。
「いまは大丈夫なの?」
「あんまし」
「そかー。応急処置だもんね」
「うん」
王子はちょっとだけ、天井に視線をやったあとで。
「ボク、そこのファミマ行ってくるよ」
「え?えええぇ!?」
「平気。姫のためだもん」
「で、でも」
(恥ずかしくないの?)
後半の部分を、私は飲み込んだ。
恥ずかしくないわけがないよね。
それを承知の上で、王子は買いに行くって、言ってくれてるんだ。
どこまで、やさしいんだよぅ……。
うなずくのが、やっとだった。
「まかせて。『あなたとコンビに』のお店だもん。絶対に大丈夫だよ」
根拠は少々、理解し難かったけれど。
もう一度、私はうなずく。
「フツーのでいいの?」
「うん。なんでもいいよ」
「わかった。ちょっとだけ待っててね」
「信じて、アイスコーヒー、ぬるくならないうちに飲んでて」
そう言った王子は、それこそすっくと席を立って。
店員のお兄さんに一言かけてから、さっとドアを通り抜けていった。
王子だって。
(冷めちゃうのに、オレンジ・ペコ……)
一粒二粒。
涙が落ちた。
ほはー。
落ち着いた。
この世界の生理用品は、優秀だのう。
なんか、すげぇさっぱりした気持ちで、私はお店のお手洗いをあとにし。
席に戻ったんだ。
「おかえり」
「ただいま」
うん、今なら。
今だからこそ、真正面から王子を見て。
「本当にありがとう」
お礼を言えた。
「んーん。ボクが察せればよかったね」
「そこまで、求めてないよぅ」
「そっか」
「ですとも」
私たちの間に、笑顔の空気が広がっていく。
些細なことではあるんだけど。
王子の心配りや、行動力に。
私はとっても感謝していた。
コンビニとは言え、勇気が必要だったろうに。
深く聞き返すこともせず、さっと向かってくれたその潔さとか。
感じているであろう不安さえ、おくびにも出さない強さ。
(大好きすぎる)
そして。
(このひとで、本当に良かった)
私は深く強く思った。
たしかに、小さな出来事で。
ひとによっては、なんてことのないことかもしれないけれど。
私たちには、とっても強いきずなが。
これも機会として、結ばれていくのを感じ、信じたんだ。
森の学校で教わったこと?
・どうしようもないときは、トレペで対応
と
・信じられる相手には、話していいこともあるよ
って。
王子。
ありがとうね、大好きよ!
おしまい
いかがでしたでしょうか
つか、長くなっちゃいましたね
こんなようなこと、女子はきっと経験あるんじゃないかなって
書きながら思いました
これからも、姫と王子は
いろんなことを乗り越えていくんでしょう
その、経験記みたいな感じになりそうな、この先の二次創作に
また、お付き合いいただければうれしいです
では、〆はやっぱり、嘘つき姫と盲目王子で
公式さんのむかしのやつ(王子)と
ゲーム画面(よく見ると、ふたりが寄り添ってます)
でありますー
最後までお読みいただき、ありがとうございました