ボクたちはきっと（一次創作 詩023）

そろそろ終わりも近づいて

ボクたちはその役目を果たしたこと

改めて知ったんだ

荷物も乗せて

ひとびとを乗せて

何よりも大切だった

みんなの思いを乗せて

ボクたちは走り続けた

それももう終わる

レールは撤去されて

生々しくも土が掘り返され

ホームも崩れていく

本当は見たくなかった

本当は知りたくなかった

こんな痛々しいところを

誰が好んで見るだろう

だから

ボクたちはもう振り向くこともなく

どこかの遠い地で

廃車回送されるのを待っている

どうか憶えておいて

走り続けたボクたちのことを

Pinterestより