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「にく、肉、おにくっ!」 嘘つき姫と盲目王子 二次創作小説

こんばーんは

今日は久々に深夜覚醒してしまい、この時間でもう、眠くなってきている寝る子は育つ育つなら胸のお肉にしてなともみです

 

はい

強引ながら、タイトルとつながりましたね(((

そんなわけで、今回のおはなしはお肉、焼き肉屋さんでございます

いや、ついさっきまでTwitterで、焼き肉ネタの小噺みたいの書いてたんですわ

 

んで

フォロワーさまのおひとり、ねこみみさんが、とてもいい感じのネタをふってくださったので

「書きたいのズラ!」

な感じで、書き進めます!

下書き?

めったにしないので、直接書きですよー

 

それでは、スタート!

 

 

 

 

にく、肉、おにくっ!

 

 

 

ふー、今月もなんとかバイト代、入ったなー。

バイトのシフト管理アプリと、銀行口座のアプリ、それと家計簿アプリを見比べつつ。

ボクは、

(うん、たまにはいいよね)

そう思って、姫にLINEを送った。

すぐにつく既読。

これだけでも、うれしいな。

おおまかなことと、お店の情報をリンクさせて。

「よろしくね」

のスタンプを、ぽん。

姫からも、

「ありがとうー!」

のスタンプが返ってきた。

 

さてっと。

大いに食べなきゃだねー!

 

 

 

「いいの?わたしもいつもみたいに、半分出すよ?」

「うん、まあたまには」

「そっか。じゃあ、そのお言葉に甘えちゃう」

 

ボクたちがいるのは、城下町でも最近急速に「おいしい!」の声が広がってきている、とある焼き肉屋さん。

そのためなのか、平日の夕方でも、もう満席ちかいお客さんでにぎわっている。

この国をいずれ預かることに(たぶん)なる、王子と言う立場から鑑みても。

とってもうれしいことだった。

 

「なんでバイトしてるん、王子サマが?」

と言う疑問、ごもっとも。

これは、父、現国王からの教育の一環なんだって。

ちょっとめずらしい、帝王教育と考えてね。

だから、今のボクはお小遣い制なんだ。

 

最初こそびっくりしたけど、ちゃんと支出を管理して(アプリに頼ってるけど)、働いた時間とちからに見合った金額が入ってくる。

なかなかにこれって、うれしいことなんだね。

バイト先?

いろんなひとに意見を聞いて、バイトデビューは郵便局にしたんだ。

こう言うのもアレかもだけど、けっこうかわいがってもらってる。

だから、すっごくまではいかないけど、楽しいバイトだよ。

 

なんてことを、姫と話してたら。

大皿に乗って、届きました、おにく!

思わずふたりして、

『わあー!』

って声が出る。

 

さてさて。さっそくながら、焼き始めましょう!

 

 

 

「うわぁ、いい匂い」

「だねー。もうちょっと待ってて、この辺がじきに焼ける」

 

姫は相変わらず、火、が苦手なので。

焼いてる作業はボクが請け負った。

仕方がないよね、もともとはオオカミだもん。

 

「でも姫、生肉じゃないよ?」

ちょっとイタズラっぽく、ボクは言った。

「うん。わたしはなんと、焼き肉の美味しさに目覚めてしまったのだー!」

「ほほう」

「覚醒って言うとカッコイイね」

「いやそれはどっちでもいいんだけど。そっかー、姫も焼き肉好きになったかあ」

 

これは、ずっと前に。

ボクが盲目時代だったときに、姫から生肉を手渡されたことがあってね。

それで、ちょいといばかり言ってみたんだ。

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思い出の証拠写真w

「あ、この辺OKだな」

言いつつ、姫のお皿に乗せてあげる。

「やった!いたっきまーす!」

「ボクも食べよう」

 

うん!

労働の対価に見合った、焼き肉。

とてもとっても美味しい!

 

 

 

だいぶ食べて、と言うか食べ散らかして。

でも姫はまだまだ、満足そうに頬張ってる。

「お野菜も食べなきゃだよ、姫?」

「えー」

「そんなお返事しないの」

「だって、お肉のほうが圧倒的絶対的に美味しいもん」

食べてるからなのか不満なのか、頬をふくらませてる姫。

「仕方がないなあ。じゃあ、お野菜スープは?」

「んー。じゃ、それなら」

姫の健康のためにも、ボクはテーブルのピンポンベルを押した。

でも、混雑しているためか。

なかなか店員さんが来てくれない。

 

だいぶ待った。

でもまだ、来てくれない。

テーブル番号が、厨房側のモニタに出てないのかもしれないな。

急速に姫が、ぶすーっとしてきているのがわかる。

んー、もう一回押すか。

そう思ったとき。

 

「あー、も。めんどっちいや」

「ちょ、あああぁぁあ!!姫!!!」

姫がついに、生肉のまま食べ始めると言う暴挙に出ちゃった!

「んー!やっぱり、生肉サイコー!」

「姫ー!」

 

そして、何と言うタイミングだろう。

て、店員さん。来ちゃった。

姫が美味しそうに、生肉を食べまくってるところに……。

 

「お、お客様っ!?」

「あ、こ。これは、そのっ!」

「お身体、ご無事ですか!?」

店員さんも、そうとうにテンパってるのか。

なかなかに意味不明なことを聞いてくる。

「??美味しいですよー?」

「ひめー!」

「と、とりあえず。ててて店長ー!!」

店員さん、これは自分の職権ではどうしようもないと思ったのか。

ここの店長さん、呼びに行っちゃった……。

ううう。周囲の視線が痛いよー。

 

 

 

結局のところ。

ボクたちはなぜか、店長から注意をうけることもなく。

逆になぜか、食事代を受け取ってもらえず。

アタマを下げまくってる店長さんに見送られて、お店を出た。

 

あ。

これって、いわゆるトコの。

「出禁」

ってやつですかね……。

 

「美味しかったー」

満足そうに、レジにあったミントキャンディをちゃっかりもらった姫が。

コロコロと舌で転がしながら言った。

 

ボクはもう、店長さんはじめ店員さんとかにも申し訳なくって。

だってこれ、ヘタしたら行政指導、ってのが入っちゃうレベルだよ?

店長さん、左遷とか、最悪懲戒免職はなんとかまあ、免れるかもだけど。

エリアマネージャーから、きっとめちゃくちゃ叱られるよ?

そのへんは、バイトしてるのでなんとなくわかる。

 

ふはー。

とんでもないことしでかしちゃったな、ボクたち。

 

「王子、今度はわたし出すから。また行こ?」

「う、うん。お店に入れればね……」

「?」

キョトン顔の姫。

 

ま。

しょうがないか。

だって、姫、だもんね。

 

(父さんに、一応ひとこと伝えとこ)

あのお店は、他のお客さんのためにも無くなってほしくないから。

 

 

 

 

おしまい

 

 

 

わ、けっこう長くなてしまいました。

苦労人の王子と、お気楽姫。

書いていて楽しかったです。

 

では、〆も姫王子でー

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思い出の証拠写真その2(by王子)

 

最後までお読みくださり、ありがとうございました