有閑のレールエンド(一次創作 詩048)
電車区の奥のほう
そこがわたしたちの定位置
いや
もうねぐらかもしれないね
めったに表には出ず
いつもはひっそりとして
有閑な毎日を過ごしているし
何より奥にいるから
そうそうかんたんに
本線を走らない
本線とはあまり縁のない
そんな毎日
でも
新しく赴任してきた子たちが
かなり増えているから
わたしたちの出番も
もうじきなくなりそう
いいんだ
決していじけたりしていなくて
これだって世の趨勢だと
わかっているもの
寂しくないよ
記憶の中に
わたしたちの居場所が移るだけ