永遠の果て先まで 2
そして、誓いの言葉。
ボクは姫をしっかりと見ながら。
姫もボクをまっすぐに見てくれながら。
姫の目に、涙がまだ光っていたけれど。
とてもとってもにこやかに。
ボクを見て、笑みを浮かべてくれた。
もう、言うまでもないのかもしれないけれど。
聖堂内で誓いを新たにすると言うことは。
ボクにも姫にも、厳粛な思いだった。
指輪の交換。
姫の手が、小さく震えていた。
いや、ボクの手もだろう。
プラチナの輝きが、ボクたちにまぶしくて。
永遠につながる、永遠へつながる。
キス。
ヴェールを持ち上げるとき。
手がプルプルしてしまい。
情けないなあ、なんてこころの隅っこで思って。
(ずっとずっと、つながるキスなんだから)
そう思って、できるだけゆっくり丁寧にしたかったんだけど。
緊張がMAXになって、激突に近いキス。
姫がびっくりしていた。
列席してくれているひとたちからも、笑いの気配が。
さざなみのように広がっていく。
でもこれで、本当は不要だっただろう緊張感がほどけて。
その場のみんなが、大きく息を吐いたようにリラックスした。
手をつなぎ、ヴァージンロードをふたりで歩く。
フラワーシャワー、ライスシャワー。
あたたかい、祝福の込められた拍手。
深いお礼の気持ちで、ボクたちは軽く会釈を繰り返しながら。
明るい光の満ちている外へと。
新しい世界へと。
ふたりで進んでいった。
3に続きます
最後まで(やっぱり途中ですけど)お読みくださり、ありがとうございました