「そっちのスイッチ」 嘘つき姫と盲目王子 二次創作小説
そっちのスイッチ
久しぶりの、城下町デート!
はい、今日は王子と一緒におっきいスーパー入って。
いろいろとお買い物なのですよ。
いやー、嬉しいよね。
なんかさ、完全にもう、その。
ふ、夫婦? じゃない?
ぎゃあああ///
照れるのぜよ。
だからわたし、はしゃいじゃって。
王子をあっちこっちのフロア連れ回した。
ふと目に止まったのが、下着売り場。
(王子好みの、一緒に探そ)
そう思って、ずんかずんか突き進む。
「ひ、姫?」
「ちょっと見るだけだよー」
王子がうろたえてるっぽいけど。
ここは付き合っていただきましょう。
んー、なかなかどうもこの。
子どもっぽすぎるし、こっちはおばさんちっくだし。
良いの無いなあ。
ふと視線を上げると、王子が真っ赤になって突っ立ってる。
(おうじー)
悪いとは思ったけど、こころの中で笑ってしまう。
今じゃ、結構大胆に。
わたしから下着、はぎ取れるようになったのに。
だから引っ張ってきた。
「これとかかなあ?」
「ううううん」
「あ、でもサイズがねぇや」
「うううううん」
「王子も探して。B70って書いてあるやつ」
「ボクも!?」
「だって、王子の好みの買うんだもん」
「え、えー。いつもので、いい、よ」
「そう?」
「ううううううん」
さすがにちょっと、かわいそうに感じて。
結局、何にも買わずに下着売り場を後にした。
「どはー。緊張した」
「そう?」
充分にそれは感じ取っていたけど、あえてすっとぼけるわたし。
かわいいなあ、王子は。
ん? と思うと。王子がわたしの袖を引っ張る。
「あの、さ。ひめ……」
「ん?」
「っと、その」
あー。
やっぱ、そっちのスイッチ入りましたか。
わたしもなんだけどさ。だから。
「うん。飲み物買って、行こうか?」
「う、うん」
改めて、うなずく王子と手をつなぐ。
あはは。王子もわたしも、すげぇ熱い手になってるよ。
「空いてるといいね」
「うん、入れるまでいくつも探す……」
すっかりやる気まんまんのわたしたち。
休日はまだまだ、終わらないんだよ。
おしまい
こんばんはー
髪が長くて、実際のところそろそろ暑さ地獄に堕ちそうなともみッス
なんだかいつもと、前後逆に書いてますが
深い意味は無いので、あんまし気にしないでください
今回は、ツイートした中でちょっと続きを書きたいな、と思い
すったかたー、と書いてみました
ねこみみさんがサーバー主の、いつものDiscordにも載せさせてもらっていますが、ここにも載せちゃいます
うろたえたり、緊張しまくったりしている王子が、書いていて楽しかったですねー
姫と王子には、いつまでも微笑ましいカップルでいてほしいものです
でもちょっとばかり、王子をいじめる「王子虐」にハマりそう……
わかんないけどw
おしまいまでお付き合いくださり、ありがとうございました