「あなたに」 嘘つき姫と盲目王子 二次創作詩
覚えているかな?
わたし、なんとかあなたを励ましたくて
摘んだことのなんてない
いや、だってわたしのキャラじゃないもの
だから摘んだことなかったけど
小さな、それこそあなたみたいに華奢なお花
壊したりしないように
そーっと摘んだの
実際、めちゃくちゃドキドキしてたよ
心臓がぶっ壊れそうだったし
光を失わせてしまった
あなたが、笑ってくれるのか
まったくわかんなかったしね
嬉しそうに、とても嬉しそうに
あなたはお花を受け取って
笑ってくれた
「見えないのが残念」
わたしのこころにちくりとしたけど
あなたの笑顔で吹き飛んだ
懐かしい話だよね
でも、これからの話でもあるのよ?
たくさん、あなたのために
触れられなくても
香りはなくても
目には見えなくても
そんなお花を摘んでくるね
さやかに見えずとも
わたしのこころを、あなたに