「コンシューマゲームだって大好き!」 嘘つき姫と盲目王子 二次創作小説
「コンシューマゲームだって大好き!」
今日はねー。
王子がわたしのアパートまで遊びにきたの。
え?
えっちするのが目的?
あー、ね。
それも多少はあるけど///
今まで、王子を引っ張り回して、城下町のゲーセンへと何回となく行ってるんだけどさ。
LINEで話してて、
「家庭用のゲームも、姫やっぱり好きなの?」
って話になって。
んじゃー、わたしのコレクションたちをご紹介しようぞ!
ってなったわけなんだわ。
ちょっと、わたしの腕前を。
またまた見せちゃおっかな、なねー。
「うわ!」
王子は、ウチの部屋の玄関で声をあげた。
あー。まあ掃除はしたんですけど。
ちょっと、女子のお部屋じゃないよね……。
いやいや! 足の踏み場はあるよ?
「ごめんね。お掃除があんまし追いつかなかった」
「ん、んーん。ボクこそごめん。掃除機持ってくれば良かったね」
うう、彼氏にこんなこと言われちゃうのって、すげぇ悲しい。
「ま! だいじょうぶ! 虫はいない!」
「ですよね……」
なんかゲームのことを話すとなると、毎回王子が冷や汗たらしてる気がするが。
あまり問うまいよ。
一応、お茶とお菓子を出して。
わたしと王子は、これまたぐっちゃぐちゃになってるベッドに、並んで腰掛けた。
「わあ、ゲーム機たくさん」
「ふふふー。新旧いろいろ、取り揃えてますぜ」
「オススメとかあるの?」
「うん。考えたんだけど、王子ってけっこうかわいい系のゲーム、好きだったよね?」
「ん? うん、まあまあ好き」
「じゃ、これだ!」
わたしは、懐かしのPCエンジンをつなぎ。
『マジカルチェイス』
を起動したのぜよ。
王子とお話ししながらだから、腕に少々自信がなかったけど。
ま、それはそれ。
なんだかんだで、ずいぶんと進んだよ。
「くまちゃんだ!」
「敵キャラだけどね」
「ネコちゃん!」
「敵キャラだけどねー」
なんのかんのと、王子も気に入ってくれたみたい。
このゲーム、かわいらしいのはすごいんだけど、難易度がそれなりに高い。
だけど、わたしの腕を舐めるな!
順調にラスボス倒して、エンディングだあー!
「ほわー。クリアだねぇ」
「ま、こんなもんだ」
「さすが姫」
ゲーセンだったら、ギャラリーさんから拍手ものだけど。
今は王子が感心してくれてるので、要求はすまい。
「他のゲームとかもあるの?」
「あるよー。たくさんありますよー」
「そっか。ボクも何か買ってみようかなあ」
「PS5買って!」
「売ってるの?」
「わかんない。予約もできないし」
「んー」
「そこを王族の力で!」
「いやー、それに使っちゃダメな気がするよ」
「やっぱり?」
まあ、予想していた答えだけどね。
「また今度、ゲーセン行こ?」
「いいよ。姫のプレイ見てるの好き」
そう言ってくれる王子、大好きだ。
さてさて。
次はどんなゲームで、王子をうならせちゃおっかな。
おしまい
こんばんはー。
久々のゲーム編です。
ちょっと駆け足で書いちゃいましたが、いかがでしょうか?
姫はやっぱり、家庭用ゲームも好きと言うことで。
次回はアーケードゲームにするか、コンシューマ機にするか決めていませんが。
よろしければ、またお付き合いくださいー。
おしまいまでお読みくださり、ありがとうございました。