コスモス咲いたあの(一次創作 詩169)
もうすっかりとそこは
誰かの手によって
整えられてしまっていたのでした
なんて
宮沢賢治先生みたいな表現を
ちょっと使わせていただきたくなる
それくらいに
きれいきれいに跡形もなくなっていて
ここ実を言うと
コスモス咲いたあの小路だったんです
それがもうこんなに広々
遠く薄くひかっているソラ
透明な空気とどこまでも続くみち
まるで誰かの透き通った
そんな思いを映し出しているよう
んーん
誰かじゃないですね
きっとそれは見てくれていたあなた
ひとみに映してくれたあなた
きっとまた秋に
コスモスたちが咲き誇るでしょう
それまでの間
どうかわたしもあなたも安らかに