創作全般よっこらしょ

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「ぬくもりの冬」 わるい王様とりっぱな勇者 二次創作詩

微笑みが落ちてきた

青い月から、静かにそっと

わたしの元に、ゆうの元に

ひかりの粒をまといながら

月の微笑みが落ちてきた

 

星だけは何も言わず

きいらりとしている

少しだけはかなく感じる思いが

 

今夜も良い夜だ

執務に疲れた身に沁みわたる

夜気がそっと沁みわたる

 

寝ているゆうが、もにもにと

口元を動かした

寝言か、はたまた

夢で何かを食しているのか

やさしい笑顔を浮かべている

 

月ものぼりきった

星は冴えきった

夜は長く、そして暖かい

 

ああ、勇者よ

見えているのだろう

そなたの笑みが、月となって

落ちてきているのだろう

 

このほのかなしあわせを

そなたの元にも届けてやりたいが

思うだけ、愚であるか

もう、満ちているのだろう

何をか言わんや

 

凍てついた冬が

こんなにも暖かいものだと

 

わたしは知らなかったよ

 

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満ちる幸いも、ゆうがいてこそ