鉄オタ
もうボクの記憶は 流線型に形を変えて 萎えたような色をしたまま 書き留めるのを やめようとしていたんだ 気分次第 そうなのかな もうなにも要らないよ 気になっていたのは 簡単な記憶のレシピさ ああまた雨が降る ささやくように 記憶は静かに消えていく そ…
こんばんは。 今日はそこそこ調子の良い、いつもこうありたいともみです。 えーっと。 なんか昨日の記事が重たすぎて、このままだとこのブログがしょんぼりしちゃいそうなので。今日はちょっとお気楽な記事にします。 ん? お気楽な記事で、上記のタイトル?…
揺られゆられて どこまでも行こう 終点も通り越して どこまでも行こうねえ 長旅になるけれど もともとボクたちには 時間がたっぷりある 有効に使おうよ 流れ行く車窓も 重油のにおいがする床も 吊り掛けモーターも 全部がボクたちの たからものになっていく …
ごめんなさい あまりにわたしが 消えたい、いなくなりたい そんなことを言っていたから 心配をかけてしまいましたね 今でも、気持ちは 変わっていないんです だって客観的に考えても わたしが、存在していても 誰かの利となりますか Pinterestより
ひとりでいるのも そんなに悪いものじゃないです もともとわたしは だれかを引っ張ることや 押してあげることが 主な役割なんですが こうしてひとりだけで 過ごすこともあります ひとりでいるのも たまには良いかなって思います Pinterestより
わたし、あんまり本線を走ることはなくて ちょっと緊張しています と言うのも、いざ走るときは あまりよろしくない出来事と ワンセットになってしまうから あ、わたしのことを 「初めて見たよ」 って言うかたも多いかもしれませんね クモヤ143、って言います…
もうむかしのことになりました 今では使われていない 当時でも古びたプラットフォームから わたしの仲間たちはそれでも 元気よく出発したものです 乗ってくださる皆さんが にこにこと微笑んでくださって 本当に楽しんでくれているんだ その思いがわたしたち…
この寒さ、何するものぞ この吹雪、何するものぞ わたしには約束がある 反故にするわけにはいかぬ 守り通してこその約束 破り捨てるわけにもいかぬ 果てすらも凌駕し 向こう側にあるさいわいの地まで Pinterestより
汐留駅(新橋駅) ここが日本の鉄道発祥の地になります 無愛想に立っている「0」は キロポストと言う 始点からの距離を示すもの 「0」ですから ここがスタート地点だったんです さまざまな変遷を経て 今ではなくなってしまいましたね だけれども 始まりが…
もしもあなたが とても寂しい思いをしているのなら わたしのことをどうか 思い出してくださいね 場所は遠く離れていても ありきたりとわかっていますが こころは根っこでつながって ともにありますよ なつかしい思いを いだいてくれたのなら いつだっていら…
そろそろさすがに 疲れが出てきました 毎日頑張っていますけど お仕事が終わると もうぐったりしてしまいます それでもわたしは 明日も走ります 大切なみなさんが 頑張って頑張り抜いて 生活を続けている限り Pinterestより
そぼ降る雨はとても冷たく 霧が満ちているように 視界を強制的に滲ませる 上り列車も来ない 下り列車はさっき行ってしまった 濡れて錆が増した軌道 重油の枕木 浮いてしまった犬釘 疲れてしまったのは鈍雲と わたしの足元低い闇 Pinterestより
決して照れているわけでは無いんですが 注目されてしまうと この胸もドキドキとするものですね 大丈夫です 任せてください わたしはそんなに 弱く在るわけでは無いのですから Pinterestより
進む先がもしもよく見えなかったら 注意しながら行くのはもちろんだけれど 自分の直感と言うものを信じてみるのも またひとつの方策だよ 直感を侮ってはいけない それはあなたがここまで生きてきた 多数の経験則から導き出される 選択に値すべきこと とは言…
なんだかちっこい 頼りなさそう わかります そう言われて幾星霜 だけれども わたしもきちんと走っています するべきことはしています 外見で判断する前に 少しで良いです 慮ってみませんか Pinterestより
苦手なことは先送りにしてきた これからだって きっとそうなるだろう だけれどもしなければならない 立ち向かわなければならない そんな急ぎ足のときも来る わかっているから 景色がにじむほどに 涙が止まらないんだ Pinterestより
ちからを借りることは 決して恥ずべきことじゃない 今できないのなら 今借りればいい できるようになってから 恩返しをすればいい ちからを貸す側も 喜んでいること 多いんだよ Pinterestより
キミはたいてい寝ているんだよね だけれども 起きたときはなにかの とんでもない緊急事態であって できればそのまま やすんでいてほしい だってキミは「救援車」 いくつもの遍歴を超えて ここにこうしているんだものね ダブルルーフが歴史を物語る ありがと…
空気が動かない ぢっとしたまま動かない 雲は流れない 芒洋としたまま流れない ときは過ぎゆく 間もなく下り列車が来る 乗ろうか やめておこうか もう少しこの地を見て もう少し経験をして それも良いかな 枕木は重油で濡れている 犬釘は赤錆びて少々浮かん…
この列車に乗って ずっとずっと行けば必ず キミに会えるんだ どれだけ時間がかかっても 闇夜の中だって 朝もやの中だって 迷うことなく突き進むんだ 影なんて捨て去って走るんだ オヒサマは翳り また雲が突き抜ける 風は歌って 星々はつらく泣いた さあそれ…
ロングシートの向こう側に 明日のしるし、ずっと広がっていて 思うことぜんぶ 持っていかれそう それははかなさよりも どこかにつながった、時間の澱で 抜け出せるかな 強いお酒に没薬入れて 明日のしるし、ずっと広がったまま 揺られていたい欲求も 途中下…
ご覧の通り、桜が咲き誇っていた頃のことでした ちょっと所用があって わたしは外出したんです とは言え、自分だけでは 走ることができないので 牽引してもらった形になります 配給輸送って言うんですけど フツー、ご存知ないですよね ちゃんと用事は済ませ…
いよいよ、走る順番が回ってきた 自信を持とう 何回も重ねた試運転運用 旅客さん無しの回送運用 大丈夫、できる みんなが祝福してくれている それをも自信につなげよう 車掌スイッチで、ドアが閉扉された 側灯が消える 駅長さんが、緑のカンテラを振った ブ…
こ、こんにちは…… 初めまして、ボク、国鉄時代の貨車です あ 名前は、ヤ500型って言います 弟もいます ヤ550型です ボクたち、通称「薬剤散布車」って言われてます あ、そうそう 名前の前に、ちっちゃく「ロ」って書いてあるのは ボク、足があまり速くないの…
後悔したこともたくさんある 後ろ髪引かれたことだって たくさんたくさん それでも結局ボクたちは 進むしかないんだ 嫌でも苦しくてもつらくても こころの痛いこと それは誰かに対しても痛いこと みんなに対して痛いこと だから それらをいだいて生きなきゃ…
「なあにこれ? 雪だらけだね」 急行「天北」 興味を持った証拠、キミは鼻に手の甲を当てながらそう言った。 「んー、むかし貧乏旅行したときの写真」 「さすが鉄オタ」 そう言うキミも、りっぱな鉄子になりつつあるよ。まあその言葉は飲み込んだ。 「北海道…
エンジンの調子が良いみたいだね 大丈夫、安心していい キミたちはダイヤグラム通りに ちゃんと走っている とても頼もしく とても美しい そのまま悩みあぐねることなく それぞれのレールを行きなさい 安心していい 結果は、あとから付いてくる 出発信号機は…
そんなにもわたし 珍しいでしょうか たしかにいただいている形式も 試作であることを示す 900番台ですけれど 皆さんを思って走ったことは 誰にも負けていません でもちょっと疲れました 休みますね やすみますね Pinterestより
ちょっと、いや、かなり わたしたち、ちぐはぐでしょうか たしかに急行形であるわたしを始め 荷物車もくっついていたり 塗装も違っているし うーん まとまった感じが無いのは否めませんね でも、これが最善に近いかたち みなさんの要求通り、素直に わたした…
ときどき素直になれなくなって ありがとうの一言さえ のど元につっかかって なんか曖昧模糊とした そんな笑顔でごまかしちゃう 本当は言いたいの ちゃんとお礼をしたいの 包んでくれてる夏の空気が もうちょっとだけぬるんだら きっとわたしも素直になれる …