創作全般よっこらしょ

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嘘つき姫と盲目王子 二次創作小説 Vol.08 「毎朝の……」

のんびり

こんばんはー

今日は、早朝からゴミ出ししたら力尽きてしまって

のんびり過ごした、体力気力半減期速いともみです

 

ゴミ出しで力尽きちゃ、いかんぜよ……

 

そんな一日でしたが、更新いたします

そんなに長くありませんので、お付き合いくださいませ

 

 

 

 

毎朝の……

夜。
いつもの夜みたいに、いつもの王子と一緒。
わたしは歌い終えて、王子とお話ししてから。
名残惜しいけど、
『バイバイまたね』
をして、岩山を降りた。

 

毎晩のこと。
いつもと変わらぬ夜。

 

だけどわたしは、ちょっとだけ歩調をゆるめ。
ちいさくため息をついてしまった。
まさに、
『トボトボ歩く』
が、ぴったりだと思う。

 

べつに、ケンカとかしたわけじゃないの。
ずっと、ずっと仲が良いからこその悩みなのかな。

 

(胸。あったほうが。きっと良いんだよね)

 

耳まで熱くなってきたけど、仕方がない。

 

 

森の学校に通ってたころ。
男子のひそひそ話を、耳にしてしまったことがあって。
それによると(?)

 

『ナオンは、パイオツがグンバツでこそ!』

 

なんだって。
一応、翻訳。と言うか意訳。

 

『女子って、やっぱり胸大きいほうが魅力あるよな!な!』

 

――だと思う。

 

王子のことを、こんな男子たちと一緒にしてるわけじゃ、決してないんだけど。
だけど。

 

(魅力のある。そんな身体になりたいなあ)

 

そう思っちゃうのは。
全世界の女子の共通した悩み、と言うよりも、願望だよね。

 

トボトボ~、と歩きながら。
わたしはふと、魔女の言葉を思い出した。
たしか……。

 

『わからなければ聞きに来い』

 

って言ってたよね?

 

こう言うことだけは、サクッと行動に移せるわたし。
魔女の館に向かって、駆け出した。

 

 

「それで。おとのうてきたわけか」
呆れた気配がひしひしと伝わってくるけど。
わたしだって、必死なんだもん。

 

「もうちょっと。こう、なんて言うか」
「……」
「む、胸、とか。あったら。いい、な……」
「……」

 

無言の重圧に耐えきれず、次第に口調が弱く小さくなる。
魔女は、それこそ値踏みするように、わたしの全身を見た。

 

「ふむン。あのオオカミが色気づくとはな」
「え?いや、そのー。てへへ」
「褒めておらん」
「――ですよね」

 

「ニンゲンの身体には、個体差がある」
「?」
「成長すること――言い換えるなら、胸が大きくなること――も。個体差がある」
「はい」
「どのくらい、大きくなるかなど。それこそ、『神のみぞ』だろうよ」
「あー。そうなんですね……」

 

魔女は、しおれてしまったわたしを見て、ちょっとだけ笑い、
「ほれ」
と、魔法で何かを空中から取り出した。

 

「われは、神など信じぬ。代わりにこれをやる」
ぽん、とわたしに手渡した。

 

「『豆乳』?」
「飲み続けると、女性らしい身体つきになれる……」
「ほ、ほんとう!?」
「らしい」
「なんだぁ」
「民間伝承に近いからな」

 

魔女はくつくつと笑った。

 

 

でも。
わたし、がんばろう。

 

せっかくの、魔女の好意だもん。
ムダにしちゃうわけにはいかないよね。

 

豆乳のパックを、しげしげと眺める。

 

『続けよう!毎朝の豆乳習慣』

 

か。

 

初めて飲む豆乳のお味は。
なぜだか、ちょっとだけしょっぱい涙の味だった。

 

 

 

 

 

おしまい

 

今回の元ネタと謝辞

更新しましたこの話、やっぱり想像をむくむくさせたイラストがあります

一番最初に、Twitter上で

「嘘つき姫と盲目王子」絡みを、快諾してくださった

ヨースケさん(ヨースケ@嘘つき姫SpecBさん)の、

「胸の大きさを気にする姫」

と言う、とっても愛らしいイラストなんです

 

あー、ここに載せたいけど

ご本人から許可を得ていないので、残念無念

 

いつも仲良くしてくださって、ありがとうです

これからも、どうかよろしくお願いいたします

 

 

 

 

大豆イソフラボンは姫を救うのか

ここはもう、救う、と信じたいですね

だって、そうとでも考えなきゃ

 

毎日、豆乳を飲んでるわたしはどーなるよ?

 

ですよ……

胸、おっきくなりたい……

 

信じる者は救われるんだ

きっとそうだ

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました