嘘つき姫と盲目王子 二次創作小説03
相方ちゃんとお話ししたよ
こんばんはー
相変わらず、ドうつに幻聴来ているともみです
でも、今日は少しの間
相方ちゃんと通話できました
なので、かなり嬉しく、調子も少しばかり回復中♪
本日も更新いたします
お付き合いくださいませ
3 月に溶ける姫の歌
ボクは、小さな花束を姫に手渡した。
「わぁ……。ありがとう」
「今夜は『奏月草』にしてみたよ」
「ソウ、ツキソウ……?」
「うん。お花が、まるでお月さまにむけて、楽器を弾いてるような形をしてるから、なんだって。花言葉は、んーと。なんだったかな」
姫が、真剣な面持ちでボクを見ている。
「『一緒の時間を過ごしたい』だったはず」
「い、いっしょ……」
「あ!う、うん」
ふたりして、顔を真っ赤に染めながらうつむく。うわぁ、偶然とは言え、すごいお花を渡しちゃったんだな。
「――りがとう」
「うん?」
「ありがとう、王子」
「う、ん。――へへ」
姫が、大きなゴツゴツの手で。そっといたわるように花を持ち、満面の笑みを浮かべた。
「歌ってくれる?」
「もちろん」
姫の、牙が生え揃った口が開く。
――お世辞にも、上手とは言えない歌声。強いて言うなら……。そう。
ギザギザ歌。
ギザギザの歌声だけれど、それはある意味朗々と、夜月に向かって。愛おしそうに溶けていった。
続きますー