権利と微笑みと(一次創作 詩110)
横目に見ながら進んできた
だって見つめられてるのがわかってるのに
こちらからもジロジロ見ては
ちょいとばかり失礼と言うもの
そんなことはあるまい
声が聞こえてきそうだ
だけれども
薄い月が半分笑いながら昇り
セミの声と
おそらくはもう戻ってこない
キミと言う誰かが
ひどく胸を締め付けていて
このまま
世界が滅び去ったって
何にも怖くないし惜しくもない
月が白く青く消えそうな心象
わかってるよ
本当はひとりじゃないこと
ボクにだって
笑顔を浮かべる権利があることを